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ゴミヲヒローウ(プロギング)

  • 執筆者の写真: Kensuke Suga
    Kensuke Suga
  • 7月16日
  • 読了時間: 5分

◆プロギングとは

 プロギングというのはスウェーデン語のゴミ拾い(Plocka upp)と英語のジョギング(jogging)が合わさったゴミを拾いながら走るという街も心も体も綺麗になるスウェーデン発祥のです。

◆汚れた道

 私も時々ランニングをします。家から醸造所まで運動不足解消とリフレッシュ、ガス代の節約を兼ねて走って出退勤することがあります。走り始めて気が付いたこと。道が汚い!瀬戸内海国立公園の道から望む福良湾には夕方には美しい夕日、夜には月明りに照らされる水面、峠を登れば阿万の緑が映える田園、春にはところどころに桜が咲いています。が、足元に目をやると道がとんでもなく汚い!ペットボトルや空き缶に有名チェーンのテイクアウトの袋、靴や生活家電まで色々なものが落ちています。路肩はもちろん、道横の藪、側溝の中、海の水際、こんなとこにあるはずもないのに。

 これはいっちょやるしかないか!

◆通勤プロギング

 というわけでプロギングを開始しました。今日は燃えるゴミを拾いながら通勤しよう、この間は缶・ビンを拾ったから今回はペットボトルを拾おうといった具合にゴミ袋を持って軍手をして走り出します。

 プロギングで大事なことは無理をしないこと。決まった頻度でやる必要もないですし、拾えないものは拾わなくてよいのです。気が向いたときに楽しくやること。

 当時住んでいた福良から阿万の醸造所までは7キロ弱の道なのですが、2キロほどでゴミ袋はパンパンになります。二日連続でやることもありましたが、「昨日拾ったのに!」という場所にまた同じようなゴミが落ちています。圧倒的に多いのがレジ袋にぎゅうぎゅうに淡麗の空き缶が詰まっているやつ。これは毎度同じ人らが捨てていると思うのですが、アルミ缶は資源になることを知ってほしいですね。

 あと厄介なのがおしっこが入っているペットボトルです。南あわじの南側にはコンビニなどがないので我慢できない人がしてしまうのかもしれません。それと海上イカダや岸で釣りをする人の中にもペットボトルにする方がいらっしゃいます。拾いたくないものは拾わないのがプロギングのルール。これはちょっとスルーです。農家のおっちゃんやアワイチ(淡路島一周)中のバイカー・サイクリストはが立ち小便をしているのを見かけますが、プロギンガーとしてはこの人たちのが幾分ありがたいです。いや、駄目ですけどね。

 それと厄介ごとといえば費用です。南あわじはゴミ袋が高いので、市の環境課に相談してみたら無料のボランティア用ゴミ袋をいただきました。しかしこれは燃えるゴミは市内の指定の回収所に、燃えないゴミに関しては隣の洲本市の回収所まで持ち込まないといけないのです。そのコストと時間を考えるとゴミ袋代を出す方が負担は少ないのでボランティア用ゴミ袋作戦は一瞬で頓挫しました。このゴミ拾いボランティアのハードルの高さも道が汚れている原因の一つかもしれません。しかしまあ、プロギングは飽くまでアクティビティであり慈善事業ですからね!趣味に掛かるコストを自治体に求めるのもおかしな話。ちゃんとポケットマネーで処理しましょう。

 汗をかく、景色を楽しむのももちろんですが、アクティビティとして戦略を練るのも醍醐味です。走り出しから拾い始めるとすぐに袋がいっぱいになってしまうので、あえて前半は拾わずに後半に拾うなどの頭脳戦が特に好きです(仙道に勝つために前半は捨てた流川のような)。いっぱいになった袋を持って残り4キロとかを走るのもしんどいのです。

 ※醸造所にはシャワー室があるのでご安心ください!汚いままビール作りをしているわけではございません!

 

◆CHEERS PLOGGING KOBE

 そんな活動の甲斐があってか、CHEERS PLOGGING KOBEにご招待いただきました。神戸のポートアイランド周辺でプロギングして、そのあと乾杯するというイベントです。4チームに分かれてそれぞれのコースを走りながらゴミを拾うのですが、なんと私はチームのリーダーとしてご招待いただきました(最終合併して2チームになりましたが)。兵庫の他、大阪や奈良からも参加者がいらっしゃいました。ゴミの種類でポイント(吸い殻は1pt、傘は5pt、某ハンバーガーチェーンの袋は3pt等々)がもらえるので皆さん気合が入ります。私としてもなんとかして盛り上げたいと思っていたのですが…神戸の街にはゴミが少ない!神戸の人は道にゴミを捨てないの!?

 私のチームには知人の娘さん(小学生)がいて大人に混ざってゴミを探してくれていました。ゴミを拾うとチームの大人たちに「よく見つけた!」「やるねぇ!」と称えられてうれしそうに走ってくれています。守りたい、この笑顔。しかし彼女の探す宝物がこの街にはほとんどないのです。くそう、南あわじならこの何百倍も笑顔の種があるのに。

 ただ大人について走るその走力は目を見張るものがあって、皆でそこを褒めまくりました。本当にすごい。そう、プロギングはゴミを拾うだけではないのです。走ることとコミュニケーションも大事な要素。いつも一人でやっているのでこの認識が抜けて言いました。娘さん本人も最後は楽しかったと満足そうに大人たちとハイタッチをして帰ってくれました。が、宝の山である南あわじでもっと楽しんでもらうべくCHEERS PLOGGING MINAMIAWAJIをいつの日か開催できればなと目論んでおります。。

 そのためにもまずはもっと自身がプロギングを頑張らなければ。最近は暑さと業務を理由にさぼりがちですが。そう、それもまたプロギング。

ムリハシナーイ!

 
 
 

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